JA鳥取中央は、琴浦町笠見で新築する堆肥センターの起工式を開きました。新施設では、年間約7360tの家畜排せつ物を堆肥化し、約3300tを製造できるようになります。事業費は6億9400万円で、「国内肥料資源利用拡大対策事業」を活用しました。敷地面積は9250㎡で、このうち約2500㎡が堆肥舎。来年3月末の完成を目指します。
同センターは、4軸スクリュー式の発酵攪拌(かくはん)機を導入して安定した発酵を促すと同時に、新たに中国電力から排出される「石炭灰」も混ぜることでケイ素を多く含んだ高品質な商品を目指します。また、次亜塩素酸水を活用した脱臭システムを導入し、堆肥製造過程での臭気対策も徹底していきます。
肥料原価の高止まりを踏まえ、肥料高騰対策の大きな柱として有機堆肥の活用が注目されている。同JAの上本武組合長は「今後も肥料情勢の回復が見越せない。地域全体で未利用資源の活用と資源循環を進め、有機堆肥の高品質化とコスト削減で広く生産者の利用を促し、持続可能な農業生産基盤を強化したい」と話しました。