鳥取県とＪＡ鳥取中央は、乗用モアで牽引して落ち葉を収集する落葉収集機(スイーパー)の実演会を、湯梨浜町と北栄町、倉吉市でそれぞれ行いました。近年、面積が拡大している梨「新甘泉」「王秋」で多く見られる黒星病は病原とされる子のう胞子が、落ち葉上に形成され越冬するため、落葉処理を省力化する方法として紹介。県内では初の実演会で、北栄町の会場では梨生産者など４４人が参加しました。

 

黒星病は、発生すると葉に黒いすすが付き果実に感染すると著しく品質が落ちる病気。県内でも、蔓延している果樹園が出てきています。予防するには園内の落ち葉を集め、埋めたり焼いたりして胞子が飛散する翌春までに菌密度を下げることが重要とされますが、熊手やブロワーで落ち葉を集めるのは時間と手間がかかります。

 

スイーパーは、既存の乗用モアに取り付けるだけで使うことができ、タイヤを動力として回転するブラシで落ち葉を浮かせ、後方の集草バッグに集める仕組み。バッグ内がいっぱいになってもモアに着座したままで楽に中身を捨てられます。

 

メーカーによると、手作業の約３０倍の作業効率で収集が可能になるそうです。

 

参加者は「こんな機械があるとは知らず、興味があって見に来た。障害物がない園には便利そう」と話しました。

 

集めた落ち葉も、つなげているロープを引っ張るだけで捨てられます